笑いと歓声が絶えないU-16プロコン和歌山大会、昨年参加の中学校2年生が優勝
2019年12月16日
イベント
U-16プログラミングコンテスト和歌山大会は、田辺市の県立田辺工業高校の先生方と生徒たちによる手づくりの大会だ。ゲーミングプラットフォーム「CHaser」で対戦する競技部門で開催するこの大会には、市内・近郊の中学校パソコン部が部ぐるみで参加してくる。12月7日に開催された第2回大会は、中学生と高校生、それに先生方の波長の合ったハーモニーで大いに盛り上がった。
U-16プロコン和歌山大会は、「Under-16」の本来の意味である「16歳未満」を参加資格にしている。15歳であれば高校1年生でも参加できるのだが、「今年はたまたま『本大会の日に16歳未満』の生徒がいなかった」(田辺工業高校電気電子科の竹居栄治教諭)ということで、参加したのは市内の中学生26人。中学校のパソコン部が部活動として「CHaser」でプログラミングを学び、1年生から3年生までが部ぐるみで参加してくる。ふだんいっしょにプログラミングを学び、「CHaser」の腕を競っている友人が隣にいることで、田辺工業高校の会場は和気あいあいとした雰囲気に包まれていた。
部ぐるみの参加は思わぬハプニングも生む。同じ中学校同士の対戦では、先手と後手のコマがまったく同じ動きをして初戦引き分け、先手と後手を入れ替えても当然動きは変わらないので、2戦目も引き分けで、マップ(フィールド上のブロックの配置)を変えて再戦し、ようやく決着、という対戦がいくつかあった。そんなときは、「お、これはどこかで見たような動きだぞ。ということは......」という軽妙な実況が会場を盛り上げる。
対戦が進むにつれ、笑いと歓声が絶えない会場は次第に熱を帯びてくる。中学校2年生の竹田悠夏さんと1年生の山下瑠奈さんという女子同士、同じ中学校同士の決勝戦は、相手の駒の上にブロックを置く鮮やかなプット勝ちで竹田さんが勝利。昨年の大会にも参加した竹田さんが先輩の貫録をみせた。3位には笠松陽菜子さん(1年生)、4位の敢闘賞には松田旺樹さん(1年生)が入った。
参加者のなかに昨年の第1回大会を経験した生徒が10人いたこともあって、コマの動きはスムーズ。同じ動きを繰り返したり、自爆したりするプログラムは少なく、第2回にして早くも「毎年開催すること」の意味を感じさせる大会になった。竹田さんは、来年1月24日、BCN ITジュニア賞/BCN ITジュニア U-16賞表彰式のステージに立つ。
(文・写真:ITジュニア育成交流協会 市川 正夫)