"U-15"プロコン松山大会、松山工業高校メカトロ部が中学生を指導
2017年12月27日
イベント
今年も愛媛県松山市に「プロコンの冬」がやってきた。12月17日、松山工業高校を会場に開催された「U-15プログラミングコンテスト」には、市内や近郊から18人の小・中学生が参加。松山工業高校メカトロ部の部員がチューターにつき、プログラミングの基礎を学んでから大会に臨んだ。
松山大会は、大会参加資格を「中学生以下」として「U-15」を掲げてはいるが、高校生が参加者にプログラミングを教え、コンテストではゲームプラットフォーム「CHaser」を使用するなど、基本の枠組みは北海道旭川市などで開催されている「U-16プログラミングコンテスト」と同じ。昨年第1回大会を開催し、当時中学1年生の金島綾さんが初代のチャンピオンに輝いた。
今年も昨年同様、夏休みのポリテクセンター愛媛「親子ものづくり体験教室」でプログラミング教室を開催。高校生が中学生にプログラミングを教えながら、12月の大会への参加を促した。12月17日の大会には、夏休みの教室に参加した中学生や、昨年の大会参加者が友人を誘って来場するなど、小中学生18人が参加し、午前中にプログラミング教室、午後には学んだ成果を披露するかたちの大会に臨んだ。
会場は松山工業高校図書館棟2階のコンピュータ室と視聴覚室。午前のプログラミング教室では、講師を務めた松本統一郎さんが参加者の習熟状況をクライアントモニタでチェックしながら、大会に移行するタイミングを待った。真剣な表情でモニタを見つめ、手を動かした18人は、講師役のメカトロ部員たちの手を借りながらプログラムを完成させ、大会が始まった。
大会で使用するゲームプラットフォーム「CHaser」は、取ったアイテムの数や相手の上にブロックを置くことで勝敗を決する対戦型のゲームで、参加者は自分のコマの動きを制御するプログラムを書く。松山大会では、まずコンピュータとの対戦で点数を競う予選で順位を決め、上位8人が決勝トーナメントに進み、10人は順位決定トーナメントに回った。
決勝トーナメントは、先手後手を替えながら行う2回戦制で、メカトロ部顧問の山岸貴弘教諭の実況解説つきで進行。コマ同士が近づくと参加者から声が上がり、相手の上にブロックを置いて勝つと拍手が起きる。同じところをぐるぐる回ってしまったり、自爆してしまったりするたびにため息が聞こえる。参加者も、教えたメカトロ部員たちも、同じ目線で楽しんでいた。
トーナメントでは、準決勝の接戦を制した伊予市港南中学校2年生の井上晶さんが、決勝戦でも逃げ切って優勝した。準優勝には、昨年の大会でも準優勝だった松山市立南第二中学校2年生の若宮春吾さんが入った。優勝した井上さんは、株式会社BCNが主催するBCN ITジュニア賞2018表彰式に招かれ、新設される「BCN ITジュニア U-16賞」が授与される予定だ。
U-16プロコンは、さまざまな段階の「子どもたちの未来をつくる」活動だ。BCNとNPO法人ITジュニア育成交流協会は、今後も全国にこのムーブメントを広げるために支援活動を展開していく。