入賞者は日本代表候補として合宿へ、日本情報オリンピック本選開催

 情報オリンピック日本委員会は、2月10・11日の2日間、第17回日本情報オリンピックの本選を茨城県つくば市のつくばカピオで開催した。4時間の熱戦の末、見事金賞に輝いたのは筑波大学附属駒場中学校3年生の米田優峻さん。9月に開催される第30回国際情報オリンピックの日本代表選手候補の一人に選ばれた。

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日本情報オリンピック本選会場のつくばカピオ

 第17回日本情報オリンピックは、12月に開催された予選に961人が参加。ここで選抜された80人が今回の本選に出場した。委員会が事前に準備したノートパソコンを使って、CまたはC++言語でプログラミングして問題を解く。ソースコードを提出し、正しければ得点が与えられる。競技時間は4時間で、問題は5問。満点は500点だ。5問中2問は比較的平易な問題だが、残り3問は国際大会クラスの難問。引率の先生方からは「年々問題が難しくなっている」との声が聞かれた。

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アリーナにはキーボードを叩く音だけが響く

 つくばカピオのアリーナに集まった80人の選手たちは、持込みが許されているチョコレートやアメ、マスコット人形などを机に配置し、プログラミングに集中。会場は、キーボードを叩く音だけが聞こえる緊張感溢れる雰囲気だ。引率の先生方が会場で観戦できるのは開始から10分までで、それ以降は選手たちだけ世界。静かだが激しい戦いが続いた。

 激戦の末、金賞に輝いたのは筑波大学附属駒場中学校3年生の米田優峻さん。銀賞は3人で、北九州工業高等専門学校2年生の井上航さん、N高等学校2年生の清水郁実さん、筑波大学附属駒場高等学校1年生の行方光一さんが獲得した。銅賞の該当者はおらず、16人に優秀賞が授与された。金賞、銀賞の4人と優秀賞の16人は、9月に開催される第30回国際情報オリンピックの日本代表候補として、3月に開かれる春期トレーニング合宿に招待される。ここでの成績にもとづいて、最終的に4人の日本代表選手を決める。

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机上に置いたマスコットでリラックスする選手が多かった

 第30回国際情報オリンピック日本大会は、9月1~8日の8日間、日本大会と同じつくばカピオのつくば国際会議場で、85の国・地域から約860人が参加して開催される。国際情報オリンピックの日本での開催は今回が初めてで、情報オリンピック日本委員会では、企業や団体、個人から広く協賛・協力を求めている。

 なお、日本委員会は3月24日、第17回日本情報オリンピックの表彰式と第30回国際情報オリンピックの日本代表選手発表会を東京都目黒区のNTTデータ駒場研修センター イベントホールで開催する。式典では記念講演会も予定している。情報オリンピック日本委員会事務局に登録すれば、式典に出席できる。協賛や表彰式など、くわしくは情報オリンピック日本委員会事務局(TEL.03-5272-9794/e-mail:info@ioi2018.jp)まで。


(ITジュニア育成交流協会 道越一郎)

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本選終了後の問題解説会で解き方へのアプローチをていねいに説明