【協賛企業通信】初音ミク、「超歌舞伎」で中村獅童さんと共演
2018年05月01日
ニュース
4月28日、29日に千葉の幕張メッセで開催された「ニコニコ超会議2018」は、来場者数16万1277人、ネット視聴による総来場者数612万1170人(主催者のドワンゴ発表)と、どちらも前年実績の約15万4600人、505万9900人を上回り、盛況のうちに幕を閉じた。その中の目玉企画「超歌舞伎」で、クリプトン・フューチャー・メディアは、バーチャル・シンガーの初音ミクは歌舞伎俳優の中村獅童さんと共演した。
「超歌舞伎」は「ニコニコ超会議2016」で初披露し、今回で3回目となる。上演した演目は、「積思花顔競 -祝春超歌舞伎賑-(つもるおもいはなのかおみせ -またくるはるちょうかぶきのにぎわい-)」。歌舞伎ファンにはなじみの深い顔見世舞踊の大作「積恋雪関扉(つもるこいゆきのせきのと)」から着想を得た新作だ。
「積思花顔競」の見どころは、中村獅童さんとは初音ミクがそれぞれ2役を演じたところ。中村獅童さんは、初の悪人役となる平安時代初期に実在した惟喬親王(これたかしんのう)と敵対する良岑安貞(よしみねやすさだ)、初音ミクは、安貞の許嫁である小野初音姫(おののはつねひめ)と白鷺の精霊のそれぞれ2役を演じた。
惟喬親王は、文徳天皇の皇子のひとり。異母兄弟に惟仁親王(これひとしんのう)がいて、その外祖父が藤原良房であったことから、惟仁親王が皇位を継承し清和天皇となった。歌舞伎では古くから、惟喬親王と惟仁親王が帝の位を巡って争った物語が数々作られ、作品の中では必ず惟喬親王が悪人として、惟仁親王が善人として描かれてきた。また、ヒロインとして絶世の美女といわれた小野小町がしばしば登場し、今回の「積思花顔競」では、初音ミク演じる小野初音姫は小町の娘という設定だった。
冒頭に上演した「お祭り」をもとにした超所作事「祝春超歌舞伎賑」でも、初音ミクと中村獅童さんが共演し、3年目を迎える超歌舞伎を祝った。
超歌舞伎は、NTTによる遠隔地の空間情報を高い臨場感で伝送するイマーシブテレプレゼンス技術「Kirari!」を駆使した演出など、最新テクノロジーと古典歌舞伎が融合した作品として、毎年、来場者を魅了している。