10時間の死闘を経て井上選手が金メダルほぼ確定! 国際情報オリンピック本戦終える
2018年09月07日
イベント
世界中の中高生がプログラミングの技を競うオリンピック、第30回国際情報オリンピック日本大会(IOI 2018 JAPAN)が9月5日、熱戦の幕を閉じた。総合1位は600点満点中499点を獲得した米国のBenjamin Qi選手、2位は469点で中国のMaolong Yang選手、3位も466点で中国のZhenting Zhu選手という結果になった。日本人選手でトップは北九州工業高等専門学校3年の井上航選手で、428点を獲得し総合6位タイにつけた。また、特別参加選手ながら筑波大学附属駒場高等学校1年の米田優峻選手が362点で17位タイにつけ、大健闘した。
IOI 2018 JAPANの本戦は3日と5日の2日間、計10時間にわたって行われた。今大会では87の国と地域から342名の若きプログラマーが参加。メダルの授与は、上位12分の1の選手に金メダル、以下12分の2までの選手に銀メダル、12分の3までの選手に銅メダルというルールで、正式結果は9月7日の表彰式で発表される。
1日目の問題は、秘密のコマンドを探し出す「コンボ(combo)」、人間の姿と狼の姿をもつ狼男が人目につかないように旅行する方法を探る「狼男(werewolf)」、国際プログラミングコンテストの座席表の美しさを計算する「座席(seats)」の3問。多くの選手が「座席」で苦戦した中、優勝した米国のBenjamin Qi選手だけが唯一100点満点を獲得、他の問題も満点で1日目を300点満点で折り返した。
2日目は、人形を動作させる回路を組んでいく問題「からくり人形(doll)」、高速道路の交通量と料金を計算する問題「高速道路の通行料金(highway)」、山で開催する会議費用を最小にする問題「会議(meetings)」3問が出題された。初日より難しい問題だったようで2日目の最高点は250点にとどまった。優勝したBenjamin Qi選手は1日目のアドバンテージを生かして、無難に点数を積み上げ、2位と30点差で優勝を勝ち取った。また、中国選手は2位と3位につけたほか6位、24位にも位置しており、全員が金メダルの水準で戦いを終えた。(BCN・道越一郎)